理科の目標『科学的思考力』③
今日も科学的思考力について
前回までの話は以下の記事から…
今日は科学的思考の「疑問」「仮説」「実験」「考察」「一般化」から
「実験」について書きます。
理科といえば実験をするというイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?
何か物を落下させて記録したり、薬品を混ぜて反応させたり、植物を解剖して観察したり、岩石を見たりしたという経験があるのではないでしょうか?
ではどうして実験をするのか。
学校で生徒の成績をつけるとき、現行の指導要領では「技能」という評価があり、そこで実験を円滑に行えるかを評価していました。
新指導要領でも「知識・技能」という項目で評価を行います。
しかし、皆さんの中で将来大人になってから試験管を振ったり、ルーペで植物を観察したりする人が何人いるでしょうか?
おそらくとても少ない人数であると私は予想します。
では実験はどうしてするのでしょうか?
私は実験をする意味は大きく2つあると思っています。
1つ目は手を動かす練習です。
普段の授業では文字を書くだけで、生徒は頭しかほとんど使いません。
しかし実際に実験道具に触れて手を動かしながら試行錯誤することは思考力の育成に大きな意味を持ちます。
2つ目は記憶を定着させることです。
実験を行うことで「あっ、この問題実験でやっているわ。」ということがあるだろうし。
実験から自分たちで導き出した法則などは教え込まれることより強く記憶に残るでしょう。
このように実験することに意味はあります。
しかし授業時間が多くないので高校などではあまりできないことが現状です。
そして、実験をしただけで終わってしまうことも問題です。
この後の「考察」が非常に大切になってくる。
今日はそれについてお話します。