理科の目標『科学的思考力』
今日は理科の話をします。
巷でよく聞く『科学的思考力』について自分の考えを書きます。
科学的思考力という言葉はかなり広く意味の取れる言葉で、
具体的に何を示しているのかわかりにくいです。
なので科学者や教育学者でも解釈が違うことがあります。
これらを理解していただいたうえで自分の記事を読んでもらうとうれしいです。
まず学習指導要領(中学校)より理科の目標はこのように書かれています。
自然の事物・現象に関わり,理科の見方・考え方を働か
せ,見通しをもって観察,実験を行うことなどを通して,自
然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・
能力を次のとおり育成することを目指す。
この「科学的に探究する」という部分に科学的思考が意味として含まれており、その資質・能力の中に科学的思考力が含まれていると思います。
科学的思考とは「疑問」「仮説」「実験」「考察」「一般化」この過程を経ることで疑問や問題を解決することがと考えます。
そしてこれを日常生活で使うことができるようになることが理科教育の目標だとも考えています。
また科学的思考とはどのようなものかを自分の中でしっかりと定義できていない人は理科の先生として不十分だと思います。
なぜならこれを生徒たちに身に付けさせることが大切だから。
ここからは科学的思考の要素の説明をしたいと思います。
長くなるのでいくつかに分けます。
「疑問」:世の中の疑問を発見することです。
「どうして懐中電灯は光るのだろう?」
「どうしてセミは1週間で死ぬのだろう?」
こんな科学的なものの他に、
「どうしてあのお店は繁盛するのだろう?」
「どうしてアニメは日本が最先端なのだろう?」
などの日常的なことまで、
何かを深く見ようとすればそこには必ず疑問は生まれます。
しかし、なにげなく日々を過ごしているだけでは「どうして?」と疑問に思うことが少なくなります。
また、疑問に遭遇しても「そんなもんだろ。」などと決めつけてしまう人にも疑問が沸きません。
常に「なんでやろう」と思いアンテナを張る力が必要です。
そのために理科の授業では、導入で生徒に疑問になりそうなものを見せる必要があります。
「たしかにその現象について知ってはいたけど、どうしてそうなるのかは知らないな。」
と生徒に思わせることです。
今日はここまでにします。